子育てをするご家庭で、お父さんたちはどんなことを楽しみ、どんなことに困っているのだろうう？それを知りたいと思いお父さんへのアンケートを行いました。

集計をしてわかったことは、お父さんはとにかくわが子が「かわいい！！」と愛情いっぱいに思っていること。そして子育てを楽しんでいるお父さんが多いながらも、関わり方に困っているということです。

乳幼時期はお母さんとの関わりが強く感じられるかもしれませんが、もちろんお父さんが子育てに関わることはお子さんだけでなくお母さんにとっても大切なことです。

乳幼児期に父親が積極的に遊びや世話をすることが、こどもの社会性の発達や社会生活能力を促す、ということが研究により示されています。

お母さんは育児ストレスや不安、孤独感を感じやすい時期でもあります。お父さんが話を聴いたり、また、育児にまつわる 様々な感情を共有したり、こどもについて共に考えたりすることが、お母さんの育児ストレスや不安の軽減につながり、安定した母子関係が形成・維持され、こどもの発達に間接的に影響することも明らかにさ れています。

子どもへの直接的な 関わりだけでなく、お母さんへの心理的サポートもお子さんにとっては安心感を感じられる大切な要素なのでしょうね。

このような乳幼児期の父親の直接的・間接的な関わりは、児童期以降のこどもの学校への適応や対 人関係、学業成績に影響するとも言われます。

間接的にも直接的にも大切なお父さんとこどもの関わり、具体的にはどうしたらいいのか。

次回お話できればと思います。

参考文献：森下葉子(文教学院大学人間学部　准教授)

　　　　　心理学ワールド2019年7月号　小特集　

　　　　　P23,24『乳幼児期の子育てと父親ー父親研究を通して考える』